岬が参加しているバンドは現在ふたつ。どちらも『ディープ・パープル』や『レインボー』といったバンドのコピーバンドなんですが、面白いくらいにその立ち位置というか、スタンスが違います。
一方は自分たちが楽しむためにバンド活動をしていて、練習に過酷さは求めない。
一方は、確かに楽しむために集まっているんですけど、ストイックなまでに各自が曲に対して向き合っています。
どちらがいいかとなるとそれは難しい。人それぞれ、音楽の楽しみ方ってありますから。でもどちらが好きかと……どちらが性に合ってるかと聞かれれば、答えは間違いなく後者。岬は絶対に後者なんですね。
それは、昔ブラスバンドを6年間続けた事で身に付いた、『音楽』への『対し方』なのかもしれません。もしかしたらそれとは違って、専門学校時代に専攻した『アニメーション』の制作過程で学んだ『表現者としての姿勢』かもしれません。
何にせよ、何かを作り上げるという事は、同時に人様にお見せするという事。発表の機会が無ければこれほどつまらないものは無い。趣味だろうが仕事だろうが、それは何にでも当てはまるんじゃないでしょうか。
で、実は前者のバンドのライブが決まりました。11月3日(土・祝)に目黒の『ライブ・ステーション』というライブハウスでの6バンドによる対バン形式で、僕らのバンドはラストに出ます。
出ます……と書きましたが、正直出られるほどに息が合っているとは言いがたい(笑)。
詳しくは書けませんが、音楽を楽しむ際の『楽しみ方』が僕の性に合わない。
それでも、決まってしまった以上は、来てくれる数少ないお客様たちのために、僕は全力で演奏したいと思っています。
で、練習している曲はいくつかあるんですが、その中に『バビロンの城門(Gates of Babylon)』という曲があります。レインボーの名曲中の名曲なんですが、ギターの難度がスペシャル級に高くて、演るバンドは多くありません。しかしこれを演る事になりました。そうなった経緯はいろいろなのですが、それはここでは割愛します(いずれまた・笑)。
僕はいま、この曲を一番に練習しています。それはなぜか……ドラムは正直な話、そんなに難しくはありません。ギターソロのバッキングに徹する際、少しだけ技術が必要になりますが、全体的には基礎のリズムが叩ければいいんです。なのになぜ、これを一番に練習しているのか……それは、ギターソロの部分のバッキングに徹さないで、むしろギターに頼らずに曲をドラマティックに展開・披露するための挑戦なんです。ドラマーというよりも、パーカッショニストとしての意地で、何としてでもこの曲でお客様に感動してもらいたいんですね。
本当ならチームワークを活かすためにバックに徹するところなんですが、今回はどうしてもそこが譲れない(笑)。これは一種の下克上。解っていて、でもやるしかない。やるなら……どうせ演るならピカイチのドラミングを見せたい。単なるコピーじゃなくて、オリジナリティを導入して「やるなあのドラム!!」と言わせたい。
ある意味、コピーバンドやってて、この曲でそんな挑戦ができる機会なんて、まぁ無い事です。他の曲にも隠し玉は考えているんですが、とにかく他のメンバーがやらない事を全部引き受けてやってしまいたいんですね……どうせやるなら全力でって事です。
これが単なるスタンドプレーに終わるか、やって良かったと言える結果が出るか……
チュド~~~~~ン!!
レインボーの名曲中の名曲をドラミングでどこまでドラマチックにできるか楽しみにしていますよ。
投稿情報: ごん★たろう | 2007年10 月12日 (金) 午前 11時28分