ドラムに復帰した去年の夏から1年が経とうとしている。
25年のブランクを、どうやら1年で取り戻せたような気がしている。
曲の概要さえ記憶できれば、形だけは演奏できる適応力を取り戻せたようだ。
もっとも音楽はそう甘くない。
自分で演奏して自分で喜んでいる間は『自分だけの音楽』でしかない。
音楽は『それを耳にするすべての人々が楽しめるものじゃないと・・・』と思う。
少なくともステージに立ち、人前で演奏するならば、これは最低限のエチケットと思っている。
だから、一年のリハビリに終止符を打ち、今後しばらくは『武者修行』に出ようと心に決めた。
そもそも『岬浩一改造計画』の一環としてこのブログを始め、自戒気味だった生き方をアクティブなものにしようとここ数年考え、できるものから実行してきた。
計画のひとつの目標だったドラム復帰が、多くの仲間たちに支えられてここまで来れたというのは奇蹟かもしれない。でも現実だ。その現実を踏まえて、今後の現実を構築していきたい。
生活水準は下の下。これはなにも変わらない。なのに心がこんなに満たされている。
もしかしたら岬はアリとキリギリスの『キリギリス』かもしれない。
仕事が出来なくなり、収入が無くなった時点でこの世からはおさらばかもしれない。
岬には先を見通す力が無い。計画性が無い。だから生活を何度も壊してきた。
そんな力が欠けているのなら、無駄に足掻いてオロオロしないで、今の中で、できる事に対して目一杯の努力をしてみようと思う。
別にドラムで飯を食うとかそんなんじゃなくて。
日々の中で得られる『ささやかな幸せ』が今の自分を支えている。
そんな幸せで充分だ。
そして向上心だけは忘れたくない。
自分を色んな意味で内側から支えているのは、自信だ。
「かろうじて生きていける=仕事」
「それなりには叩ける=技術」
「なんとか人様に喜んでもらえる=自分」
そんな自分の『存在』をもっと強固かつ確固たるものにするための『武者修行』。
その階段を、先日の『オカチマチ・セッション』でまず一段上がった。得意分野の虹でも紫でもないものに挑戦した。
50パーセントの出来だったかな。
セッションはやり直しが利かない。その日に集まったメンバーが再び揃って同じ曲を演奏することはまず無い。
一発勝負だ。
集中力も、度胸も、瞬発力も、全体を見渡す度量も、すべてが最大限に必要になる。
同じメンバーで同じ曲を繰り返している時に忘れがちなもののすべてが必要になる。
そのスリリングさがたまらない。
来月はバンドのデビューライブがある。
その直後に『大江戸セッション』という場に出向く事に決めた。これも虹や紫は無関係。どこまでできるか。自分を知らない人々の中へ飛び込んでって、どこまで喜んでもらえるか。
挑戦である。
自分を苛めている気もする。
でも、自分の為なのも確かだ。
上を向いていかないといけない。
今を生きているなら。
そう思い、そう生きていこうと思う。
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