梅雨のさなか、沖縄の先に台風まで控えているこの時期に、なぜか出現した夕焼け。上空にはひと目でわかる重苦しいほどの雨雲。それでも、雲の切れ目に見えた更なる高空は、傾いた太陽が分厚い大気を真っ赤に染めていました。
人生には、分厚い雨雲の様な苦難と試練が、途切れる事なく待ち受けています。それはきっと生まれてから死ぬまで延々と続くのでしょう。だとしたら、そうした苦難と試練に泣いて挫折するより、立ち向かって勝ち続けることを目標にすべきですよね。そうでなければ、この世に生まれてきた意味がありません。
とはいえ、時にはエネルギーが切れて、何もかもに疲れて、休まなくてはならない時も出てきます。そんな時に、次に頑張るための新しいエネルギーを補給しておかないといけません。
で、実は僕もそんな時期が先だってございまして(しょっちゅうなんだけどね・笑)、その際、盟友GINDAMA氏が一冊の本をプレゼントして下さいました。
戴いてから長くかかってしまいましたが、本日ようやく読み終えました。長くかかった理由は明白で、僕はカタカナの登場人物の名前と性格をなかなか覚えられないんですよ(笑)。ですから洋物の小説はかなり苦手だったりするんです(笑)。
で、タイトルは……
『エンデュアランス号 漂流』
南極大陸横断の冒険に出た28名の船乗りたちは、流氷に行く手を阻まれてしまいます。なんとか隙間を縫って大陸へ……と画策しますが、氷の攻撃はは激しく、ついには船が沈みます。彼らは流氷の上に避難し、氷の上にキャンプを設置して生き延びます……
平和ボケした我々日本人には理解しがたい世界ですよね。氷の上での生活。しかも大陸ではなくて、流氷の上です。いつかは形が失われる浮いた氷です。そんな不安定な場所で船を失ったら……生き延びることなんて不可能じゃないですか。普通。
付いたり離れたりの氷の上を渡って渡って旅をします。食料と、いざという時のボートと、大勢の犬たちを連れて……
しかし食料は保存食であるビスケットを除きどんどん減っていきます。どうするのか……
そして、どうやって祖国の地へ帰るというのか……
まるで『実録・宇宙戦艦ヤマト』みたいな大冒険です。どこがヤマトだよって?
だって全員が生還しちゃうんですよ!ヤマトより凄いんですよ!(笑)
このとてつもない物語はいろいろなことを読者に訴えかけてきます。
「お前はギリギリまで生きているか?」
「俺たちは生きぬいたぞ!」
「今お前はどれだけの事に耐えてる?」
「俺たちはこれだけの事に耐え抜いたぞ!」
読後の率直な感想を言いますと……人間というのは耐えて耐えて耐えて耐えて、ひたすら耐えて、とにかく目標を見失わず、地道に計画を立て、ギリギリまで生き抜く事によって『不可能を可能にできる生き物』なんだと……そう思いました。
高いビルを建てたり、長い橋を架けたりと、我々の生活は過去の星の数以上のチャレンジャーである人々の労苦があってこそのものなんですね。当たり前に飲める水が全戸にいきわたっている事にしても、ボタンを押せば電気がついて明るくなることも、そういった先人あってこそなんですよね。先月のはじめの頃、このブログで街づくりの事で苦言を呈した僕でしたが、危険な街づくりの中に垣間見える、頑張ってこられた人たちの苦労はたたえないといけないと気付きました。それは今日、分厚い雲の隙間に見えた高空の夕焼けに似ていると感じました。
人間は素晴らしい生き物です。奇跡は起こすものではなく、起きるものだという話があります。それは「起こそうとして起こせるものではない」という意味からで、僕もそうかもしれないなぁなんて思ってたんですね。ですが、この本を読んで僕の考えはちょっと前の自分の考えに戻りました。
奇跡は起こせます。
どこまで信じて努力するかに、それはかかっています。
GINDAMA先生っ!いい本をありがとうございました。明日からようやく「6ステイン」に突入できます(笑)。
『漂流』かァ。。。読んだコトはないけど、何だかなつかしいです。。。
私が字を読めるようになって、はじめて買ってもらった本が・・・ベルヌの『15少年漂流記』で、、、その後が『ロビンソン・クルーソー』・・・そして、『ダンカン号の冒険』『神秘の島』と・・・漂流系、、、仲間が力をあわせるようなものばっかりだったんで・・・。
ちなみに、私がイチバン好きな映画は『ポセイドン号』だったんですよ(^^;)
あの船がひっくりかえるヤツ! ・・・まぁ、それまでに見た映画が『羅生門』・『俺たちに明日はない』・『ジョーズ』・・・そして、人形がナイフを持っておっかけてくる映画という(タイトルがおもいだせなぃ・・・)観終わったあとに、暗~い気持ちになるものばっかりだったんで・・・。
主人公が力を合わせて助かる映画ってコトで、それしか受け付けられなかったってコトもありますが・・・(。。;)
子どものころ、四角い手鏡を目の下に構えて、天井を歩いてる感覚になってあそんでた記憶があります。その映画のマネをして!
単純な遊びだけど、ケッコーたのしいんですよ♪
そのころから、個性の違うみんなが力を合わせて、ひとつのコトをなしとげようとする作品が好きになったのかもしれないですね☆
私の周り、、、幼なじみや大学の友だち以外の関係では、なかなかそういう場面に出逢わなかったので・・・(^^;)
みんなが「誰かのために!」「何かのために!」と力を合わせるから、人間はここまで進歩してきた!
おっきな岩だって、力を合わせればうごかせる!!
それが、人間の強さですもんね☆ ・・・私は裏切られてばっかりだったけど、今でもそう信じたいんですっ。
う~ん、今回はそういう決意が改めて芽生えちゃいました☆
ありがとうございます♪
投稿情報: 葵女子♪ | 2007年7 月12日 (木) 午後 04時05分
『ポセイドンアドベンチャー』でしょう、その映画は。ジーン・ハックマン主演で、豪華客船のポセイドン号が大波にひっくり返されて、天地が逆になった船内から脱出するまでのドラマですよね。岬もこの映画は大好きです。
あと、知りたくもない映画の方もついでに教えましょうか(笑)。たぶん『チャイルドプレイ』ではないかと。捨てられていたチャッキー人形に殺人犯の怨念(霊かな)が乗り移って、倒しても倒しても襲い掛かってくるという……これも岬は大好きです(笑)。
それはともかく(笑)、やっぱり仲間って必要ですよね!何をするにしてもね!
投稿情報: 岬 | 2007年7 月12日 (木) 午後 06時28分
お疲れ様です。仕事どうですきゃ?
今夜は試写会いってらっさい!ぜひ感想を聞かせてね。
で、夕凪の街の所に投稿しました。みてちょ。
投稿情報: 皇帝ペンギン | 2007年7 月13日 (金) 午後 03時29分
チャッキー・・・そうでしたね。。。
そんなタイトルでした。。。
あの映画はトラウマで、未だにフランス人形系はコワぃんですよ・・・。
リカちゃん人形は大丈夫だけど・・・バービー人形みたいな外人系のセルロイド人形は・・・裏切られそうで・・・。。。
子どものころ、人形とにらめっこしてたら、急に笑われてビックリ! みたいな経験ゎありませんか???
ない、、、ですよね。。。普通、ないよね、、、。。。
投稿情報: 葵女子♪ | 2007年7 月13日 (金) 午後 04時40分
ペンギン殿!おなか、ずいぶん大きくなったらしいね!海賊さんから元気だったと聞いて安心しました。大変だろうけど、夏を乗り切って頑張ろうね!そうだ、夏の間にカラオケに行こう!赤ちゃん連れではなかなか行けなくなるだろうしね(笑)。
葵女子♪さん!人形に笑われたんですかっ?!それは怖いねーっ!!
僕は夜中に天井に映る影がグニュウウウウッと伸びて笑ったのを見た事があります。もちろん子供のたくましい想像力が生んだ幻視なんでしょうけれど、当時はハッキリとこの目で見たと思ってました。いや、実際に見たのかもしれません。幻視と決め付けるだけの証拠もあるわけじゃないし(笑)。
投稿情報: 岬 | 2007年7 月14日 (土) 午前 01時47分
どもです。私にとって『エンデュアアンス号の漂流』が、何が衝撃だったかっていうと、「苦難に耐えて頑張る姿」なんかではなく、「信じがたいほどの苦難の中にあって、『明るく、その状況をも楽しむ』強靭で健康な精神」そのものだったりします。
比較するのもアレなんですが、私の中では、ハロマゲドンその他もろもろ、猛烈な(本人達にとっては)嵐の連続を、克己と練磨と団結と、なによりも「信じる力」「いかなることも楽しむ精神」によって乗り越えてきた、ボロ船で必死に櫂を漕ぐ少女達の姿に、ちょっとダブったりしました。
生きることは苦難の連続と思うよりも、苦難こそ喜びの源と、楽しみながら生きていくことの方が、きっとステキです。
そう簡単には思えないからこそ、大変なのも人生だったりしますが。
ま、お互い、肩の力を抜いて、楽しみながら行きましょうね。(^^;)
投稿情報: gindama | 2007年7 月19日 (木) 午前 01時04分
ですねー。
肩の力を抜いて……これが出来そうで出来ない(笑)。簡単なようで簡単ではない。
前に進めているならばそれでいいじゃないかと日ごろは思うのに、なにか壁にぶつかるといつもの速度なんか忘れて猛然と壁を壊そうとして(笑)、で、自分が壊れるという(笑)。
そういう生き方もアリと思う反面、そんなんじゃ身体(心?)がもたないよとも思い(苦笑)。
ただ、とにかく牛歩でいいから日々前進していたいと思う今日この頃です。
投稿情報: 岬 | 2007年7 月19日 (木) 午後 11時26分