今週は職場でもプライベートでも肩の荷が重くて困る……前回の話の続きは嫌だから多くは書かないけれど、とにかくストレスが溜まる。
で、憂さ晴らしに映画館に寄って帰ってきた。公開そうそうに観てきたぞっ!!
仮面ライダー THE NEXT
『ショッカー出身のV3』という設定にとんでもなく拒否反応を示した話を以前書いたけど、実際の映画を観てきてどうだったか……
「悪くはないけど、冒険の価値があったのかどうかは甚だ疑問……」
ネタバレ御免であれこれ書いちゃうけど、ショッカーの実験のあおりで妹を手にかけざるを得ない筋運びは、オリジナルのV3が背負ってきた『悲劇』を数段バージョンアップできていてイイんだけど、だからって彼を一度ショッカーの先兵とする事にどれだけの意味があったのか。
劇中で一文字が「同じだな、俺と」といってるけれど、まさにキャラが被ってしまっている。とはいえ大きな欠点になっているとも言えず、なにか中途半端でいけない。
一方、怪奇色がどの程度に活かされているか楽しみにしていたけれど、この部分に関しては凄い!
まるでアクション映画とホラー映画をチャンネルを切り替えながら観ている様な感覚で、一粒で二度美味しい。しかしホラー映画の失敗要素までもが見事に持ち込まれてしまっている。実体として恐怖の対象が姿を見せてしまうと、その姿があまりにも『つくりもの然』としていて興がそがれてしまうのだ。見せなければ良かった。チラリズムでよかったのだ。過去の作品でそのものずばりが出てきてそれでも怖かったのは『貞子』くらいしか記憶に無い。
それと、今回、あの姿では実験の失敗作というより『怨霊』になってしまっている。そのためショッカーという組織の『急進的科学力』が見た目にも希薄になってしまい、出てくる怪人たちの働きがアンバランスに目覚しすぎる(笑)ので、余計に『組織』の姿が見えにくくなってしまっている。しかも、首領の声に納谷悟郎という爆弾を使ったことにより、過去の作品に見てきた『街の中で人間大の悪事を働く地下組織』程度の印象になってしまった。これははたしていかがなものか?(笑)
ただ、映画の作りとは別の次元で、ものすごく納得してしまったことがある。あの『怨霊』然とした姿を持つ者が、ショッカーの改造実験の失敗作たちであると考えると、大昔から現実の世界にショッカーははびこっていて、その手にかかり、失敗作として捨てられた人々が、見るに耐えない姿で世に現れたのが『妖怪』や『幽霊』として伝承されてきたのかも……という、夢の有る空想が可能になるわけで(笑)、そういう意味ではひとつ踏み込んだショッカー像と言えなくもない(書いてて本気で笑っちゃってるけど)。
脚本はやはりいい加減というか、井上氏の『いいのはアイデアだけでつなぎはテケトー』な感覚がそのまんま活かされている。あの『テケトーなつなぎ』が、ずっと維持されてくるというのが岬的には信じられないんだけど、これはもう『今の東映はこれでいい』という事なのだろうか?各キャラクターの『心情』も『感情』も『行動』も、すべてを横に置いて『強引』に筋を運んでしまう。それがいい時もあるんだけれど、「君は僕が守る」と誓った直後にほったらかしてサイクロンで戦いに突っ走っちゃう本郷ってどうよ(笑)。
しかし!!
前作と比較するのも変なんだけど、確実に面白くなってます。観て損はしないでしょう。だって、やっぱり1号・2号・V3が並ぶ画は最高に燃えるしね。特に1号は『桜島1号カラー』じゃないですか。しかも複眼の輝くショットはいつ見ても「おおっ!!」と手に力が入りますし(笑)。
トラックとのチェイスシーンで体当たりの代わりにキックで弾き返す辺りはシビレマス。それとラストで本郷がノーマスクでライダーキックをするところ……この画は大切です。『仮面ライダーってなんなのか』が一発で解る画です。
さぁ、こうして2作目まで作られてV3まで生き残っちゃってます。これはどう考えても3作目はアリです。三部作として締めくくるのか、まさかストロンガーまで続けるのか?
いっそのこと、この設定をそのまま使ってテレビシリーズにしちゃえばいいのに……ってのは前作の時も思いましたっけ(笑)。
あれ、トラックバックがうまく行ってないな。
そりゃそうと、反転キックすよ反転キック!!!
次回作は是非ライダーマンで(笑)
投稿情報: Tommy | 2007年10 月31日 (水) 午後 01時45分
あったあった!空中反転キック!!
わざわざ「ありえねー」って思わせるカメラワークで見せてましたね(笑)。
ちなみに前回と今回の映画でなにが最大に許せない要素か……
明らかに『主題歌』だな。
投稿情報: 岬 | 2007年10 月31日 (水) 午後 08時17分
>『主題歌』
そーだそーだ!
chiharuのでいいじゃんねぇ。
投稿情報: Tommy | 2007年10 月31日 (水) 午後 10時57分